「付言事項」の活用
h-shibata
弁護士法人柴田・中川法律特許事務所 豊橋事務所
相続人の中に、長年にわたって生死不明の方がいる場合、そのままでは遺産分割をすることができません。
このため、他の相続人などの利害関係者が、「失踪宣告」を家庭裁判所に申し立てて、生死不明の方を戸籍上死亡したものとみなす手続を取ることがあります。
生死が7年以上わからない方は「普通失踪」、戦争や災害などのあと1年以上生死がわからない方は「特別失踪」となりますが、いずれも死亡したとみなされることは同じです。
近年、所在不明の高齢者の存在が注目されたこととも関連し、この失踪宣告が生死不明の高齢者について申し立てられることがクローズアップされています。
中には、日本最高齢を上回る、生きていれば120歳以上の方に対しての失踪宣告が申し立てられた件も複数あるとのことです。
このような、生存可能性が極めて低いと思われるケースにおいても失踪宣告が必要なのかという点について一部で議論がなされています。
手続がもっと簡略化されれば、所有者不明土地などの解消にも繋がるとの期待もあります。
ただ、今のところ失踪宣告に代わる手続は法整備されていないので、今後の議論の行方に注目したいところです。