増える「老老相続」とその問題点

d-iwasaki

日本で発生する相続のうち、相続人が60歳以上であるケースが半数以上を占めています。

社会の高齢化が進むにつれ、被相続人も相続人も高齢者であるいわゆる「老老相続」が増加していますが、これにはどのような問題があるのでしょうか。

例えば、90代の親の相続の際に、子である相続人が70代であるケースも珍しくありませんが、このような場合、相続人自身も認知症を患うなどして、判断能力を失っていることがあります。

そうすると、相続人自身で遺産分割協議を行うことができず、後見人を選任するなどの手続が別途必要となってきます。

また、判断能力を失ってはいなくても、入院や施設入所をしている場合は、自身で相続手続を行うのはやはり困難で、手続が長期化してしまうこともあるでしょう。

手続が長引いている間に、相続人自身が亡くなり、新たに相続が発生してしまうこともあります。

この場合、その子の代が新たに相続人となり、相続人の数が増加したり、人間関係が希薄であったりすることから、相続手続が難航することもあります。

また、日本全体で見ると、高齢の相続人が財産を相続しても貯蓄に回るのみで、経済が停滞してしまうという問題点も指摘されています。

このような老老相続の問題を回避するために、まずは遺言書をしっかりと作り、自身が亡くなった後の相続手続をスムーズに行えるようにしておくことが重要です。

また、遺言書の内容としても、単に子に相続させるだけでなく、公益性のある団体への遺贈など、意義ある使途も検討すると良いでしょう。

そのほか、生前贈与の活用や、家族信託など、老老相続の問題を回避するための手段は幅広くありますので、気になった方はお早めに弁護士にご相談ください。

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岩﨑 大輔
岩﨑 大輔
弁護士
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